靴のお手入れ
木製のシューツリーを入れて汚れを落とす
脱いだらネルやストッキングで軽く拭いて、汚れを落としてから木製のシューツリーを入れておく。シワをのばし、靴の湿気を吸わせるためです。
毎日履かない
履きすぎは劣化の原因となりますので、履く頻度は多くても、1週間に1回くらいにおさえていただくのがよいでしょう。普段から履く靴だけでなく、フォーマル用の靴、雨の日用のラバーソールなども必要です。
ヒビ割れを防ぐ
まず理解しておきたいのは、ヒビ割れの原因は、乾燥とワックスの凝固によるものであるということです。ワックスは油なので、温度が下がれば固まってしまいます。寒い時期は、履く前に靴を暖かい場所に置いてワックスをやわらかくしてから使用してください。気温や温度、履き方にもよりますが、だいたい5回以上履くとワックスが落ちてきて革が乾燥してくるので、そうなる前にお手入れが必要です。また大切にするあまり、ついついたっぷりワックスやクリームを塗ってしまう方が多いのですが、余分に付けすぎると固まってしまい、ヒビ割れの原因となります。ご自身でお手入れしながら、塩梅を見極めていきましょう。
お手入れの手順
まず、完全に汚れを落とす、その後十分な水分を与えて保湿し、与えた水分が蒸発しないように、そして外気や汚れから守る為に油分でコーティングするというのが基本です。「革=皮」人間のスキンケアと同じです。所有数が多いであろう、スムースレザーの場合のお手入れの手順をご紹介致しますので、基本を念頭に正しいお手入れをはじめましょう!
- ※関さん・小栗は キウイを使用してお手入れしますが、扱いが少し難しいため、失敗の少ないM.モゥブレイを使用した手順となっております。
- ※薄い色や焦がしの革の場合は、クリームが浸透しやすいため色むらができる恐れがあります。それなりの技術を必要としますので不安な方は、キウイやビーワックスの使用を避けアニリンなどの乳化性クリームの使用をオススメします。
- ※お手入れは、必ずシューキーパーを入れた状態でおこなってください。
- 両ネル
- 豚毛・馬毛などのやわらかいブラシ
- M.モゥブレイ アニリンクリーム
- M.モゥブレイ アッパーと同色の有色クリーム
- キウイ ニュートラル WAX(汚れ落とし用)
- キウイ アッパーと同色の有色WAX、または、M.モゥブレイ 有色WAX
- ストッキング
- 水
クリーム、ワックスは、ハード、ミディアム、ソフトと三種類用意するのがベストです。
- ハード:キズなどの補色用。古いモノもしくは、一週間ほど蓋を開けて 放置したモノ。
- ミディアム:通常の手入れ用。栄養を与える 三日ほど蓋を開けて放置したモノ
- ソフト:汚れ落とし用。まっさらなもの
- ※蓋を開けるのは、クリーム・ワックスの濃度を上げる為です。
- 両ネルの代わりにTシャツなどを使用される方が多いですが 力の入り方が違うのでぜひ用意していただきたいものです。
注意
薄い色や焦がしの革の場合は、クリームが浸透しやすいため
色むらができる恐れがあります。
それなりの技術を必要としますので
不安な方は、キウイやビーワックスの使用を避け
アニリンなどの乳化性クリームの使用をオススメします。
- ※ネルはずっと同じところを使わずに、汚れたらきれいなところに変えていってください。(キャップトゥくらいの範囲を磨いたらきれいな所を使う!という目安を決めておくとよいですね!)
- ネルにつけたシュークリームがなくなってきたら(最初よりも色が薄くなってきたら)クリームを足します。クリームを足すときは、毎回ネルのきれいな所を使うようにして下さい。
- ストッキングに色がついてきたら、きれいな部分に変えて磨いていって下さい。
- アッパーはこれで完了! つま先をもっと光らせたい!という方は4のシュークリームをキウイに変えて、4〜6の行程を つま先部分のみに行ってください。
縁の下の力持ち、本底
見落としがちな、本底やコバ周り!いくらアッパーをきれいに手入れしても、ここが汚いと、せっかくの靴が台無しです。 歩行時の、本底の反りやコバの糸切れの防止にもなります。絶対きれいにしましょう!!!
- ※コバがガザガザしている場合は、シュークリームを塗る前に、500番の紙ヤスリでならします。 その後1000番のヤスリでなめらかになるまで磨きましょう。そして、仕上げに1500番、2000番とかけます。 革がめくれてしまっている場合は、カッターナイフで切り取ってから、ヤスリをかけてください。 かなり深くめくれている場合は、お修理の対象となります。 ご自身でお手入れされるのは難しいので、お修理に出しましょう。
- ※Oguriで扱っています、正絹の手組の組紐レースの場合は、小栗に手入れの方をお問い合せ下さいませ。